不動産業界の仕事内容、メリット・デメリットと転職活動のポイント

不動産業界は、個人の住宅から店舗・商業施設、オフィスなど、さまざまな土地や建物を取り扱っています。不動産業界の物件単価は高く、必然的に大きな案件を扱うことにもなるため、達成感ややりがいを感じやすいのが特徴のひとつです。
この記事では、不動産業界を目指す人に向けて、業界の特徴や主な仕事内容、不動産業界で働くメリット・デメリット、転職活動のポイントをご紹介します。

<目次>
1. 不動産業界の特徴
2. 不動産業界の仕事内容
3. 不動産業界で働くメリット・デメリット
4. 不動産業界への転職のポイント
5. 不動産業界への転職活動は、まず事業内容の研究から

不動産業界の特徴

不動産業界が扱う物件や業務内容は多岐にわたり、業界内でもさらに複数に細分化することができます。

●不動産業界の規模
不動産流通推進センターの『不動産業統計集』によると、平成27年度の売上高は39.4兆円。業種別売上高は全産業で1,431.5兆円、そのうち非製造業は1033.7兆円です。不動産業は全産業の2.8%、非製造業の3.8%を占めており、市場規模40兆円に迫る重要な産業のひとつであるといえます。
個別の会社の規模は、売上高が1兆円を超える一部上場の大企業から、売上高数百万円の小規模な地域密着型企業まで、幅広く存在します。

●不動産業界で事業を行う5種類の会社
<不動産開発・販売事業会社>
取得した土地にオフィスビルや商業施設、分譲・賃貸マンション、さらにそれらを複合した施設や一戸建て住宅を開発または建設して、販売・賃貸する事業のことです。大規模な開発を行う会社は「不動産デベロッパー」とも呼ばれます。

<不動産賃貸事業会社>
不動産賃貸事業会社は、アパートや賃貸マンション、オフィスビルなどを所有し、個人や企業に貸し出します。不動産開発・販売や不動産管理を事業として兼ねている会社もあります。

<不動産管理事業会社>
マンション・オフィスビル・商業施設などの建物の所有者から委託された物件を管理するのが、不動産管理事業会社です。主に建物や設備のメンテナンス、清掃などを行います。

<不動産流通事業会社>
不動産流通事業会社は、不動産物件の売却希望者と購入希望者を仲介しています。全国にネットワークをもつ会社から地域に密着した個人事業の会社まで幅広くあります。

<不動産投資事業会社>
不動産投資事業会社は、マンションやオフィスビル、商業施設などの賃貸物件不動産が生み出す収益を、証券化して投資するビジネスを行っています。小口の資金を多くの投資家から集めて不動産を購入・運用し、収益を投資家に配当しています。

●不動産業界の勤務形態
業態や職務内容によって異なりますが、主に個人消費者向けの物件を扱う会社の勤務形態は、基本的に土日が出勤日となり、定休日は平日となります。顧客の大半は、仕事が休みとなる土日にサービスを利用するからです。
一方、法人対象の会社の場合は、勤務形態によって異なるものの、基本的には土日に休みを取ることができます。

●不動産業界の現状と将来性
近年は景気回復の影響でオフィスの拡張・移転を検討する企業が増加しているほか、インターネット通販事業の発展などで物流拠点の新設需要が増えています。さらに、2020年に東京で行われる国際的スポーツイベントの開催を控えて不動産業界全体が注目されており、不動産企業の求人数も増加しています。
今後は、外国人投資家による国内不動産への投資が増える一方、日本の人口減少によって海外向けの不動産戦略が必要になっているため、海外事業を推進できる人材が求められるでしょう。

参考:国土交通省『平成28年度 国土交通白書』

不動産業界の仕事内容

対象とする事業の種類によって変わりますが、不動産業界の主な仕事内容は4つあります。

●不動産の仲介
不動産流通事業会社に勤務して、一戸建て住宅やマンション、アパート、土地などの賃貸や売買を仲介する仕事です。仲介だけでなく、賃貸や売却希望の不動産を探す仕事も行います。売却希望の不動産を担当する場合は、依頼物件の売却価額の査定や広告宣伝、購入希望者への紹介などを行います。
不動産賃貸事業会社に勤務すると、自社所有の不動産物件の借り主(個人・法人)を探す仕事を担当します。

●住宅・土地の販売
不動産販売事業会社に勤務して、分譲マンションや一戸建て、土地を販売する仕事です。広告宣伝を見て問い合わせをしてきた人や、住宅展示場に来た人への営業活動を主に行います。

●不動産の企画・開発
「不動産デベロッパー」とも呼ばれる不動産開発・販売事業会社に勤務して、大規模なマンションや商業施設、複合施設に適した土地を探し、建設の企画・開発をしたり、収益性を検証したりします。

●不動産投資
不動産投資事業会社に勤務して、不動産を投資対象とする投資家のニーズに合わせた不動産物件のマーケティングを行い、運営・管理業務などを戦略的に行う仕事です。

不動産業界で働くメリット・デメリット

大きな金額を扱う不動産業界には特有のメリット・デメリットがあります。それぞれを具体的に見てみましょう。

●不動産業界で働くメリット
<やりがいが大きい>
賃貸や売買、投資など目的は異なっても、不動産業界が扱っている商品は1件あたりの取引金額が大きく、顧客にとって大きな決断が必要です。決断の瞬間に立ち会えるため、不動産を賃貸または販売できたときや顧客に喜ばれたときは、大きな達成感とやりがいを感じられるでしょう。

<若いうちから責任のある仕事を任されやすい>
不動産業界は実力主義で評価されやすい業界と言われています。そのため、年齢が若く業界未経験であっても、成果を出すことで評価され、出世できる可能性も高いです。社長や経営陣も若い人が多く、若いうちから仕事で裁量を持ちたいという人は活躍できる業界と言えるでしょう。

●不動産業界で働くデメリット
<景気に左右されやすい>
不動産業界は取り扱う物件が高額のため、景気の影響に大きく左右されます。不景気になると企業はもちろん、家庭も出費を控えるため、取引案件が減少することが理由です。
一方、機会は多くありませんが、消費税の増税前や不動産にかかわる税制改正前に不動産業界は駆け込み需要が生じ、書き入れ時となります。

<責任が重くプレッシャーが大きい>
不動産は数千万円、数億円を超える物件を扱うことも多く、契約に至るまでのプロセスが比較的長期間にわたります。そのため「こんなに時間をかけたのに、契約ができなかったらどうしよう」というプレッシャーやストレスを感じる人もいます。

不動産業界への転職のポイント

不動産業界への転職を検討するときに、知っておくとためになる業界ならではのポイントをご紹介します。

●業界未経験でもチャレンジしやすい
不動産業界は、生活に密着した商品を取り扱う業界です。特に個人向けの賃貸不動産の営業や仲介業務は、未経験で不動産業界に転職を検討している人でも挑戦しやすい職種です。自身に引っ越し経験があると、入居から退去までの流れや説明事項などがおおむね理解できるため、業務にも慣れやすいでしょう。

●体育会系の職場が多い
不動産業界のなかには、体育会系の雰囲気の職場が多いと言われています。特に住宅や土地の販売会社では、一定の売り上げ目標を設定され予算を達成することを求められます。また、取り扱っている商品の金額が高額なため、顧客の要望も大きく、困難に感じることもあるかもしれません。そうした点をクリアし、実績を積み重ねることで成長することが可能です。

●資格があると有利
資格やスキルがなくても転職は可能な業界ですが、不動産関連の資格があれば、より有利な条件で転職することが可能です。特に「宅地建物取引士」「管理業務主任者」「不動産鑑定士」などの資格は、転職活動で強みになるでしょう。転職後に資格を取得する支援体制が整っている会社もあります。
また、転職時に資格がなくても、面接時などに資格取得へ向けて勉強中であることを示すことで、採用担当者に好印象を与えることが可能です。

不動産業界への転職活動は、まず事業内容の研究から

不動産業界の事業内容は多彩で、それぞれの事業によって仕事内容も大きく異なります。自分はどのような仕事をしたいのかを明確にするためにも、まずは業界・企業研究をしっかりと行うことが大切です。希望する職種や仕事内容を具体的に絞り込めれば、自分の希望やスキルを反映させた詳細なキャリアプランを描くことができるでしょう。

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